15年間一緒にいた愛犬が去年、虹の橋を渡った。雑種のコタローは、子犬の頃に近所の公園で拾った。最初は小さくて頼りなかったのに、気づけば私の人生の相棒になっていた。散歩の時間は彼との大切なルーティンで、どんなに疲れていても、コタローの「行こうよ!」という目を見ると元気が出た。
歳をとって歩けなくなった彼を、毎日抱っこして庭に出した。最後の数ヶ月は、夜中に何度も起きて水をあげたり、そばで撫でたりした。獣医には「もう長くない」と言われていたけど、最後まで穏やかな目で私を見てくれた。別れの日は、朝日を見ながらコタローを抱きしめ、ありがとうを何度も伝えた。
家に帰ると、彼の匂いが残る毛布がまだあって、しばらくは触れなかった。今でも散歩道を通るとコタローを思い出すけど、悲しみより一緒に過ごした幸せが勝る。彼は私に無条件の愛を教えてくれた。