小学生の息子の初めての学芸会は、私にとっても忘れられない日になった。息子は人前で話すのが苦手で、セリフのある役に選ばれた時は「無理だよ」と泣いていた。家で何度も練習し、セリフを覚える手助けをしたけど、本番が近づくにつれ緊張でご飯も食べないほど。
迎えた当日、体育館の舞台で息子が登場した瞬間、胸が詰まった。小さな声で、でも一生懸命セリフを言う姿に、親バカながら感動した。途中で噛んでしまい、会場が静まり返った時、隣のクラスメイトが小さな声でフォロー。息子は最後までやり切った。
カーテンコールで笑顔を見せた時、妻と二人で涙腺が崩壊。帰り道、息子は「怖かったけど、やってよかった」と言った。あの舞台で、息子は一歩成長した。私も、子どもを信じることの大切さを学んだ。親って、子どもに教えられることばかりだ。