日活ロマンポルノというものを初めて意識したのは、映画の勉強を始めた大学2年のころでした。授業の課題で邦画史を調べていたら、1970年代から80年代にかけて量産されたこのシリーズが、実は日本映画史において無視できない存在だということがわかってきて、俄然興味が湧いてきたんです。
最初に観たのは、当時の映画評論をまとめた本で取り上げられていた一本でした。タイトルからして挑発的で、正直なところ半分は好奇心、もう半分は「課題のためだから」という言い訳を自分に用意しながら再生ボタンを押しました。
驚いたのは、画面の質感でした。フィルムの粒子が粗くて、光と影のコントラストが妙に生々しい。そしてセリフがやたらと文学的で、単なる娯楽作品として切り捨てられないものが随所にありました。濡れ場はたしかに多いけれど、それを撮るために監督たちが物語や演出にかなり自由に挑戦していたことが伝わってきて、観ているうちに不思議な緊張感を覚えました。制約があるからこそ、作り手の個性が逆にくっきり浮かび上がるというのでしょうか。
一本観たら止まらなくなって、その週末だけで何本もまとめて観てしまいました。登場する女性たちがただ消費されているわけではなく、欲望を持ち、怒り、選択する人間として描かれている作品が多くて、そこに時代の体温みたいなものを感じました。
もっと見たいと思ってネットで探していたら、日活ロマンポルノまとめの記事を見つけたのですが、なんと今でも日活ロマンポルノを配信しているようなので早速サブスク入ってみようと思っています。
あの時代の日本人が、何を求めて映画館に足を運んでいたのか。スクリーンの向こうに、教科書には載っていない暮らしの匂いがしました。