別れたのは、どちらが悪いとも言い切れない終わり方でした。積もり積もったすれ違いが、ある夜の些細な言い合いで決壊した感じです。別れを切り出したのは私のほうでしたが、本心では望んでいなかった。言ってしまってから、しまったと思いました。それでも引っ込めるプライドがなかった。
最初の二ヶ月は、連絡しないことだけを自分に課していました。スマホを開くたびに名前が浮かんで、トーク画面を何度開きかけたかわかりません。誕生日が近づいたときは特につらくて、おめでとうのひとことくらい送ってもいいんじゃないかと何十回も自分を説得しかけました。結局送りませんでした。
転機は、共通の友人と食事をしたときです。向こうの近況を聞かされたわけじゃないけれど、元気にしているという話が自然に出てきて、それがなぜか少し悔しかった。立ち直っているなら、私だって、という妙な対抗心だったかもしれません。でもその夜から、連絡することへの迷いが変わってきました。未練というより、ただ声が聞きたいという気持ちに近くなってきたんです。
六ヶ月後に送ったのは「元気?」だけでした。既読がついたのは翌日の昼で、その数時間がとにかく長かった。返ってきたのは「うん、そっちは?」という短い返信で、それだけで少し泣きそうになりました。
そこから少しずつやり取りが再開して、一ヶ月後に会いました。復縁できたのか、というと、今もまだはっきりしません。前と同じ関係に戻ろうとするより、少し違う距離感でいることを、お互い自然と選んでいる気がします。
それでいいと、今は思っています。