決算の失敗から学んだ事業再生の道のり
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決算の失敗から学んだ事業再生の道のり

私が小さな製造業の会社を継いだのは7年前です。父から引き継いだ工場は古く、売上は安定していましたが、経理は手書きの帳簿で、私には未知の世界でした。初めての決算期が訪れ、決算の意味すら曖昧なまま、領収書を積み上げて試行錯誤しました。売上は伝票で把握できましたが、材料費や外注費、機械の減価償却が複雑で、何をどこに計上するか分からず途方に暮れました。

最初の決算は惨憺たるものでした。試算表を作成しようとしましたが、数字が合わず、夜通し計算機を叩きました。棚卸しを忘れ、在庫評価を適当に済ませ、未払金の計上も漏れました。税務署に提出した決算書は誤りが多く、修正申告を余儀なくされました。追徴課税が発生し、資金繰りが悪化。銀行融資の審査でも決算書の不備を指摘され、信頼を失いました。従業員の給与を遅らせる事態になり、責任の重さを痛感しました。

2年目は会計ソフトを導入しましたが、入力ミスが続き、決算直前にパニックになりました。消費税の計算も間違え、課税売上を過少申告。税務調査が入り、指摘事項を一つずつ直す羽目になりました。黒字に見せかけたかったのですが、実際は赤字で、繰越欠損金の扱いも知らず損をしました。家族に相談できず、一人で抱え込み、ストレスで体調を崩しました。

3年目、事業存続の危機を感じ、決算・確定申告に強い格安税理士に相談しました。過去の決算書を分析してもらい、無駄な経費や計上漏れを指摘されました。減価償却方法の見直しで節税になり、キャッシュフローの改善策を提案されました。税理士の指導で毎月の記帳を徹底し、月次決算を習慣化。クラウドツールでデータを共有し、リアルタイムでアドバイスを受けました。決算期には事前シミュレーションを行い、納税予測を立てました。

この経験で、決算は事業の健康診断だと学びました。失敗を繰り返さず、プロの力を借りる重要性を実感。税理士費用は投資として回収でき、精神的負担も減りました。今では決算データを基に予算管理し、売上目標を達成しています。中小企業の方は、決算を軽視せず早期対策を。私の再生ストーリーが、誰かの参考になれば幸いです。正しい決算が、会社の未来を切り開きます。

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